
私有財産なしで、機嫌よく生きてゆく
銭湯、食堂、喫茶店、縁側……
誰のものでもあり、誰のものでもなく。
『小商い』の終着点を描いた私小説的評論
ミシマ社創業15周年記念企画
『小商いのすすめ』から十年。消費資本主義がいよいよ行き詰まる中、「小商いの哲学」を実践するすべての人に贈る。
この社会を安定的に持続させてゆくためには、社会の片隅にでもいいから、社会的共有資本としての共有地、誰のものでもないが、誰もが立ち入り耕すことのできる共有地があると、わたしたちの生活はずいぶん風通しの良いものになるのではないか――本文より
目次
第1章 欲望の呪縛から逃れる
第2章 非私有的生活への足掛かり
第3章 リナックスという共有地
第4章 共同体のジレンマ
第5章 家族の崩壊
第6章 消費資本主義から人資本主義へ
第7章 共有地をつくる
書籍情報著者:平川克美
出版社:ミシマ社
発売日:2022/2/25
判型:A6
ページ数:224ページ
ISBN-13:9784909394637
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オススメPOINT
共有地とは「誰のものでもあり、誰のものでもないというのが勘どころ」と語る著者の平川克美さん。経済成長なしでもやっていける社会のあり方として“小商いの哲学”を説いた『小商いのすすめ』発刊からちょうど10年。家族の崩壊、共同体、資本主義などのテーマから、私有と共有のあり方を考える“私小説的論評”です。